横山党【横山時兼】2分解説~武蔵・八王子を本拠に3000騎を有した鎌倉有力御家人

横山時兼とは

横山時兼 (よこやま-ときかね)は、平安時代末期の武将で、横山党を率いました、
横山党(よこやまとう)の本拠地は、武蔵国多摩郡(東京都八王子市)の横山荘で、武蔵七党の中では最大勢力とも言えます。
横山党の一族としては、横山氏の他、椚田氏、海老名市、野辺氏(矢部氏)、藍原氏(相原氏・粟飯原氏)、淵辺氏(淵野辺氏)、山崎氏、鳴瀬氏(成瀬氏)、古郡氏、小倉氏、由木氏、室伏氏、大串氏、千与宇氏、伊平氏、樫井氏、古市氏、田屋氏、八国府氏、山口氏、愛甲氏、小子氏、平山氏、石川氏、古沢氏、小野氏古庄氏、中村氏、大貫氏、田名氏、小沢氏、小俣氏、猪俣氏、本間氏、中野氏、成田氏、中条氏、横瀬氏、小山氏とたくさんいます。
先祖としては、横山隆兼の娘が、秩父党の秩父重弘の正室となって、畠山重能・小山田有重を産んでいます。
また、一族の横山時重の娘は、和田義盛の妻などの女性がいます。

横山時兼

1153年に生まれた横山時兼(小野時兼)の父は、横山時広(小野時広、横山時廣)となります。
横山時兼の姉妹と考えられる、横山時広の娘は、渋谷高重(渋谷重国の次男)に嫁いでいます。

横山時兼(小野時兼)は、源頼朝に味方して、鎌倉幕府の創設に尽力しました。
1182年、北条政子源頼家を産むと、梶原景時ら有力御家人と共に御護刀を献じています。

1190年、源頼朝が上洛した際にも従い、右馬允に任官しました。
1200年8月、佐々木経高が失脚すると、そのあと、淡路国守護となっています。



1213年5月2日、和田合戦では、親戚である和田義盛(66歳)に全面的に味方しました。
3000騎と言う大軍にて、横山党を率いて、鎌倉へ出陣しています。
しかし、大軍ゆえに、予定の時間より遅れたようで、3日早朝、鎌倉への入口にあたる腰越に到着しました。
また、和田義盛と同じ三浦一族の三浦義村が、鎌倉勢(北条義時)に寝返ったことで計画が狂い、和田義盛は150騎と少数で、北条義時の屋敷、大倉御所大江広元の屋敷を襲撃しました。
このように、鎌倉市街地で合戦となり、由比ガ浜まで押されていたところに、横山党が合流し、巻き返しを図ります。
しかし、将軍・源実朝を擁することに成功した鎌倉勢は、次々に味方を増やし、和田勢は破れました。
横山党だけでも、愛甲季隆、兄・愛甲義久(愛甲小太郎義久)など、31人の名のある武将が討死しています。

和田合戦で敗戦を悟った横山時兼(横山右馬允太郎時兼)は、和田常盛(和田義盛の嫡男)、和田朝盛、岡崎実忠、古郡保忠、山内政宣らと正面突破して、鎌倉から離脱します。
横山時兼と和田常盛(妻は横山時兼の妹)は、2人で、甲斐国都留郡まで逃れました。
そして、1213年5月4日、波加利荘の坂東山償原別所(笹子峠付近か?)で、自刃して果ています。享年61。
和田常盛は享年42。
横山党で、甲斐国古郡(上野原町)の古郡保忠・古郡経忠の兄弟も、所領の板東山波加利之東競石郷二木にて自害。

横山党は滅亡し、横山党の一族の広大な所領は没収されると、和田合戦で活躍した大江広元(66歳)らに与えられました。
横山時兼の首は固瀬河辺に、晒されたようです。
<注釈> 固瀬河辺は、片瀬の川(境川)の辺りと言う意味で、鎌倉幕府の処刑場である龍ノ口刑場(片瀬の龍口寺付近)と考えられる。



北条義時(50歳)は政所別当・侍所別当を掌握し、政務・軍事で両方の最高責任者の地位を得て、鎌倉幕府「執権」の立場を確立しました。

横山党は、横山重時が生き延びたようで、戦国時代、加賀・金沢城主となった、前田利長の重臣・横山長知は、横山党の末裔とされ、富山城主として3万石になっています。

横山党の戦死者

和田合戦で討死した横山党は、吾妻鏡によると下記の通り。

横山右馬允、屋な井の六郎、平山次郎、平山小次郎、粟飯原太郎、相原小次郎、相原藤五郎、田名の兵衛、田名太郎、岡次郎、小山太郎、ちミう次郎(ちちう次郎)、ちミう太郎、ちミう次郎、ちミう五郎、古郡左衛門、古郡五郎、古郡六郎、古郡氏の甥、古郡氏の甥の弟、古郡次郎、捫田太郎、捫田次郎、捫田五郎、捫田三郎、捫田五郎、捫田又五郎、横山六郎、横山七郎、横山九郎

※重複するような名前が見受けられ、理解不能な名前もあるが、原文にそって記載。

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